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傘寿も過ぎ気力・体力不足に悩む日々。旅もスキーも年貢の納め時かも。まだ少し残っている知力・気力・体力を使い何をしょうか?

中国 北京、瀋陽、鞍山、他 (3/4 )  2013/08/26 ~ 09/07 [海外旅行2013年]


8月30日(金 )晴れ

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 夜中、トイレに起きた時は水が出た。朝、起きるとまったく水が出ない。昨夜、夜中に部屋を移ったのに・・・。フロントに聞くと、フロントのある8階だけが水が出るようだ。とりあえず8階でトイレと洗面を済ませる。時間が遅かったのでそれほどの混雑は無かったが、トイレは汚かった。当然、朝食も断水を理由に中止。ひどいホテルに泊まったもんだ。ゲラゲラのアッハッハれす。これも中国。

 沈阳駅(南駅)は東京駅とそっくり。満鉄時代には奉天駅と呼ばれ日本人の設計で施工されている。一部はまだ改装中だが、明日から開催される全运会(日本の国体のようなもの)には間に合ったようだ。

 駅のチケット売り場で満州里行きの寝台車のチケットを再確認したが、一週間先まで無い。帰りの飛行機は旅行社で何とか手に入りそうなのだが・・・。中国のことだから、コネさえあれば簡単に入手できるはずだがね。一介の旅行者では無理な話だ。

沈阳駅サイトです。 ↓
http://www.sylocal.com/blog/1258

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DSC_5926.jpg 明日から東北地方を会場として全运会が行われる。開会式は明日の夕方、沈阳市で開かれ习近平国家主席も出席する。鞍山市は卓球の会場となっているようだ。この全运会のせいで列車のチケット入手が難しいのかもしれない。今回、目的地の一つとして考えていた満州里は内蒙古自治区にありロシア国境に隣接している。

 今夏の東北地方は松花江や黒龍江の氾濫でハルピンより北は各地で洪水が発生し、満州里も洪水の影響を受けているようだ。たとえ満州里に行けたとしても行動に制限があるかもしれない。時期が悪かったと諦め、満州里はまた別の機会に訪れることにする。

 沈阳駅近くのバスターミナルからバスに乗り鞍山に向かう。お天気も良く最高の移動日だ。沈阳市内の渋滞を抜け高速道路に入る。約2時間で鞍山駅近くのバスターミナルに到着。タクシーで、昨夜、ネットで予約しておいたホテルに向かう。鞍山市の中心街を抜けるとタクシーは恐ろしいスピードで飛ばす。運転手はまるでレーサー気取りだ。全てのタクシーが飛ばしている。地方都市だから大都市と違い車もそれほど多くないせいもあるが、過去に訪れた中国の都市の中では一番スピードを出しているように感じる。

 鞍山市はあたしの生誕地でもあり、今回の旅行の目的地だ。人口350万人ほどの中堅都市で中国最大の製鉄所がある。過去、日本が南満州鉄道を設立した時、鞍山付近で鉄の大鉱脈が発見され、製鉄所が設立された。日本の満州国時代を契機とし、発展してきた都市だ。沈阳から100Km、大連から300Kmで、現在、東北地方では3番目の大きな都市となっている。

 鞍山市は良くも悪くも戦前の日本の満州国が礎を築いたとも言える。あたしの死んだ両親も少しは鞍山市の発展に役立ったのかもしれない。あたしと云えば、当時、乳飲み子だったから何の記憶も無い。引揚者というレッテルを貼られただけだね。

 ホテルのフロントで、ネットで予約済みと話したが予約されてないとのこと。でも空き室が多いようで宿泊はOK。ネット価格より少し高いが四つ星にしては安い。中国の地方のホテルは安くて助かる。但し、観光地は高いけれど。

 後で予約をネットで確認したが、予約の申し込みをしただけで、結果は予約不可とメールが入っていた。昨夜の予約申し込みだから無理も無いのかもしれない。

 バスの中で、お菓子を食べただけなのでお腹が減った。ホテルの近くの小さな食堂で刀削麵と野菜を炒めたものを食べた。旨いと思えば旨いので御馳走さまざまれ~~す。

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 昼食後いよいよ、あたしのルーツ探し。鞍山市常盘街があたしの生誕地だが、多分、旧地名と思われる。タクシーに乗り、常盘街に行きたいと話すが、そんな地名は無いと言われた。満州国が存在していた時、日本人が付けた地名だから、当然、名前が変わっている。
運転手が鞍山市の公安局に連れて行ってくれた。色々と調べてくれたが解らなかった。
次にタクシーで日本の市役所のような政府機関に行って見たが、共産党の出先機関でさっぱり埒が明かない。日本のお役所の比ではない。何も仕事をしないで高給を貰っている臭いがプンプンとした。他国のことながら、何とも腹立たしい限りだ。これも、お国柄だと思い気を静める。

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 それほどピンポイントで生誕地に行きたい訳ではないので、タクシーに乗り市内を廻って貰う。
当時、日本人は満鉄の社員が多く、製鉄所も満鉄の管理下にあった筈。
タクシーの運転手が、色々と話してくれた。5~6年前までは戦前の日本人が住んでいた集合住宅もあったが、今は取り壊され日本人がいた痕跡は少なくなっているとのこと。当時の満鉄の幹部社員が住んでいた辺りを案内してくれたが、一戸建ての家が点在している。現在は高級住宅街となり豊かな中国人が住んでいる。近くに製鉄所も眺められ、ノスタルジーをおぼえる。

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DSC_5939.jpg 遠い昔、あたしの両親もこの辺りを歩いたのかもしれないと想うと、自然に涙が流れた。今、思えば、生前の鞍山での生活をもっと聞いておけばと反省するが、何故かあまり話したがらなかった。ただ、夕陽が沈む時の真っ赤な大きな太陽や冬の寒さなどは何度も話していた。


 製鉄所の近くを通り鞍山駅に向かう。この鞍山駅は在来線で、最近新幹線が別に開設された。鞍山西駅が新駅で动车(D列車)や高速动车(G列車)が停車する。沈阳~大連間の約400Kmが2時間を切る。

 中国の鉄道は素晴らしい。上手く利用すれば安くて最高の乗り物だが、チケットを確保するのが超難関。共産党の幹部にでもコネがあればいいのだが・・・。
勿論、ネットでも取れるが、中国サイトから取ることになり予約番号を持って駅の窓口で並び発券が必要となる。その際、申し込み時に打ち込んだ身分証明証かパスポートの番号が確認される。窓口で、時には1時間以上も並ぶことになり外国人には大仕事になる。
列車での移動は楽しいが、外国人は飛行機に頼らざるを得ない。昨年の夏も国内便を三度利用したが高いし味気ない。やはり列車での移動は捨てがたいものだ。


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 鞍山駅でタクシーを降り、駅周辺を散策。駅前は広くて綺麗だ。北京や沈阳の駅前と違い車の喧騒さが無い。人通りも少ない。地方の中堅都市特有の光景かもしれない。タクシーでホテルに戻る。夕食はホテルのレストランで羊のシャブシャブを食べたが旨かった。昨夜のホテルとは雲泥の差があり快適。ただ部屋の小窓が壊れていてキチンと閉まらないが、これぐらいなら中国では許せる。

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8月31日(土 )晴れ

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 中国でのあたしのメモリアルポイントの一つがこの鞍山だ。今後、また訪れる可能性も少ないだろうから、もう一日滞在することにした。観光したいという気も無いので、市内循環しているバスに乗った。大きな公園があったので降りて散策することにした。219公園と呼ばれている。鞍山で八路軍が国府軍を制圧した1948年2月19日を記念して作った公園なので219公園と名付けられた。鞍山市の開放記念日となっていて公園の入り口には鍵のモニュメントが建っている。

 後に聞いた話では、鍵の空間部分の網目が東北地方の地図になっていて開放された街と日付け等が記されているようだ。建国が1949年だから日中戦争が終わってからも数年、内戦が続き、中国は辛苦の道を歩むことになった。歴史はホンニャラ・フニャラだが、現在の日・中・台関係がこの延長線上にあるのだから根が深いのは当然だ。

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 公園の入り口で電動カートに乗り公園内を一周した。奥には有名そうなお寺もありスゲー広い。とても歩いて一周できるものではない。

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 電動カートを降りて付近を散策した。今日は土曜日。その上お天気も良く、暑くも寒くも無い絶好の公園日和だ。中国らしい公園風景が展開している。中国でのあたしの大好きな風景色だ。お昼御飯代わりにトウモロコシを食べる。日本のトウモロコシと違い、色も白っぽく甘さも無い。食感も全く違う。弾力性がありモチモチしている。旨くもなく、不味くも無いが、モチモチの食感が無ければ遠慮したい代物だ。

 園内では歌を歌ったり楽器を弾いたり、将棋、囲碁、マージャン等、何でもありで見ていても楽しい。大きなお腹を出している人がいる。これも中国ではよく見かける光景で癒される。

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 湖にはボートも浮かび、湖畔でハンモックを吊り、昼寝を決め込む人もいる。驚いたことにはこの人造湖で泳いでいる人がいた。泳げるほど水が綺麗とは思えないが、これも中国。

 日本のように一部の若者が騒ぎ、周りに迷惑を掛けているような光景は見られない。大きな声で歌ったり、楽器を弾いたりしているが、離れた場所でやっている。何でもありで、皆さん好きなことをしているが、迷惑を掛けない暗黙のルールがありそう。気持ちの良い公園だった。

 タクシーで鞍山駅に寄り、明後日の沈阳~北京のチケットを買った。昼間の切符は無かったが夕方発が取れたので一安心。夕飯は小吃店で炒飯と野菜を食べた。中国は小吃店や快餐店が多く、旅行者にはありがたい。本格的なレストランでは一品注文すると3~4人前が一皿に盛られている場合が多い。ホテル内のレストランは結構少人数に対応していて便利だが少し高い。最近は慣れてきたせいか、店を探すのも食べ物を選ぶのも上手くなった。(自慢 )

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9月1日(日 )晴れ

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 朝、ホテルの吹き抜けの宴会場で結婚式が行われていた。30分程、上階から見物した。中国の結婚式を見たのは初めてだが、日本より相当派手だ。メンツを重んじる国だから当然。映像、照明、音響、花火など見ていて飽きない。独生子、独生女だから親もお金を惜しまないのだろう。若い二人には、今が人生の絶頂期。目一杯、楽しんでほしいものだ。一つ気が付いたのだが、来賓者は全て平服だ。男は半袖のスポーツシャツやアロハ。女性は少し着飾っているように見えるが、普通のおばさん服が多い。事前の申し合わせかもしれないが、ホテルでの結婚式なのに・・・。
でも、朝から素晴らしい結婚式を見て、こちらまで気分が良くなった。

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 鞍山駅までタクシで行き、沈阳行きのバスに乗る。少し時間は掛かるがバスは本数があり便利だ。鞍山西駅から高速动车(G列車)に乗れば沈阳まで約30分。バスだと1時間半から2時間掛かるが、32元だから安いし、予約不要でいつでも乗れる。

 鞍山も今日で三日目だ。ブラブラしていただけだが、本当に来て良かった。毎日、不冷不热で最高のお天気だった。亡き両親の気遣いと想い感謝する。バスは鞍山の製鉄所を後にし一路沈阳へ。

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 沈阳駅から地下鉄1号線で青年大樹駅下車。徒歩1分で先日、ネットで予約しておいたホテルに到着。沈阳で一番賑やかなショッピング街の中心なので、何処に行くにも超便利な場所だ。

 ショッピング街を歩いてみたが、日曜日のせいもあり人混みが凄い。日本ではちょっと見かけない異様な光景かもしれない。中国の都会の人口密度の高さを垣間見る。地名が青年大樹のせいか、周りは若い人ばかり。あたしのような年寄りはまず見かけない。トホホでクシュンです。夕食は牛肉のシャブシャブで済ます。日本では高級な(?)シャブシャブも中国では40元(約700円)ほどだからありがたい。ご馳走様れす。



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コメント 2

山子路爺

ハンモックでお昼寝……いいなぁ。
私は安定せず苦手ですけど。  ポチッ。

by 山子路爺 (2013-10-10 11:07) 

官兵衛

あたしも苦手です。
腰が痛くなるし、乗り降りの時、下手すりや落っこちる。(ーー;)
by 官兵衛 (2013-10-29 09:20) 

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