SSブログ

傘寿も過ぎ気力・体力不足に悩む日々。旅もスキーも年貢の納め時かも。まだ少し残っている知力・気力・体力を使い何をしょうか?

日光白根山 2008-12- 6 (土) 曇り時々晴れ小雪 [山行記録2008年]


P1090192.jpgP1090280.jpg

 今月中に金精道路は閉鎖されるので急遽出かけた。一昨年は平日でトレースが無く苦労した。(反面、楽しかったのだが・・・)今年は楽に登りたかったので土曜日に出かけた。もっとも森林限界より上で天候が荒れれば、自分の付けたトレースさえスグ消えてしまうのだが。

 昨日、胃の内視鏡検査を受けたためか、今日も胃腸の調子は今ひとつだ。加齢によるものといつものY先生は曰う。何でも加齢のせいにするのが好きらしいが、こちらも妙に納得してしまうのだ。

P1090200.jpg 菅沼登山口に7時頃到着。一番乗りだ。しかし、すぐに3台ほど車が来た。トップを切って登りたくないのでゆっくりと準備して出発する。2番手出発だが、結果的には全てのパーティに追い抜かれた。
この日、数パーティ入ったようだが大人数のパーティが多かったようだ。単独はあたしだけだった。雪も多いので登山口からアイゼンを着けた。

 ワッカを履いている人もいれば靴のままという人もいる。あたしも一応、ワッカは持ってきたが・・・躊躇なしに置いていくことにした。出発―7:30。

P1090201.jpg 新雪直後だろうか、少し潜るので歩きにくい。静寂な森の中をサクサクとと音を立てて歩く。この雪山の雰囲気が大好きだ。冬の山は寒いし、雪も冷たいし、天候もあまり期待出来ない。でも冬の山はエエもんだ。何故だろう?兎に角、血が騒ぐ。若さが蘇る。自分の持っている技術、経験、体力、判断力等、平素隠している力を思い切りぶつけられるのが嬉しい。

 全力を出せば当然力の限界も知ることになり、自然に対し畏怖感も感じ、謙虚さを持った自分を再発見することになる。

P1090211.jpg

 ↑ 弥陀ガ池着―10:10。
ここまで天気はまぁまぁだが、トレースはバッチリ。何の不安も無し。弥陀ガ池は全面凍結していて雪の平原になっている。何処を歩いても大丈夫のようだ。

P1090220.jpgP1090224.jpg

 ↑ 弥陀ガ池から右に回り込み尾根の末端から登る。樹林帯、といっても背の低い灌木帯なのだが、一昨年はトレースが無くおまけにホワイトアウトで手こずったところだ。今日は明瞭なトレースがあるが、外れると膝まで潜る。樹林帯を過ぎると風が強くなってきた。弥陀ガ池で目出冒を着けアウターを着込んでいるのでノープロブレム。

P1090231.jpg

P1090236.jpg ↑ ドームの岩稜を左に見て右の山稜方向に直登する。夏道ではジザクにガレ場を登るところだ。傾斜は急だが新雪のため足首まで潜り不安感は無い。傾斜が更に増すところで右の岩稜にトラバースする。帰路、ここで左足の雪が崩れ滑落しそうになった。一瞬、ピッケルのピックを斜面に打ち込みセーフ。滑落すると、まずピッケルでは止らんけんね。

 流されても死ぬことはないと思うが怪我はするかもね。こういう箇所が冬山の楽しさ、面白さ、醍醐味とも言える。この辺りは前回、強引に直登した箇所だ。

P1090242.jpg 山頂から延びている岩稜にでると風が強い。大きな雪庇もできている。トレースは不明瞭だが、ここからは注意深く岩稜を辿るだけだ。天候も良くなり青空も見えだした。風もたいしたことなく、アイゼンも良く効き幸せ一杯。山頂付近は風のためか雲がちぎれ飛んでいる。慎重に上り詰めるとニセ頂上に着いた。一度コルに降り左側の岩稜を直登すれば本当の頂上だ。

 前回はホワイトアウトのため右の雪壁を登ろうとしたが登れずに左のこの岩稜を登った。今回は雪が多いため雪稜といったほうがエエかも。

P1090232.jpg

P1090234.jpg

P1090245.jpg

P1090250.jpg 頂上だ―12:10。標識の雪を払い撮影する。画像では良く解らないが標識の支柱に寒暖計が付いている。マイナスの12度程度だった。意外と暖かかったわけだ。風も収り男体山も遠くに俯瞰できる。凍結した五色沼も眼下に見え圧巻、絶景、コメント無し!こうして眺望すれば積雪期がエエのか、無雪期がエエのか、言い換えれば冬山と夏山、どちらの景観が良いのか?

 人、それぞれ価値観が違うので無意味なことかもしれないが、あたしにとってはじぇったいに冬山だぁー。

P1090263.jpg

P1090262.jpg 風も出てきたので熱いコーヒー一杯飲んで下山にかかる。
この山頂付近の地形は複雑だ。一瞬降り口は何処???  なぁーんて・・・。

 前回は視界不良のためという理由があるが、今回は何故???菅沼の標識に従つて方向をとれば岩稜への降り口になり考えるほどのことは無いのだ。


 しかしこんな簡単な事でも気象条件が悪ければ慌てふためき頭が真っ白になることもあるのだろう。
下山時に方向を間違え違う尾根に入り込み遭難するケースは過去多々あった。山頂からの下山方向はくどいほど確認するのがエエ。特に雪山はネ。青空も時々見えて快適に下降する。弥陀ガ池到着 ―13:15。

 ここで本格的にお昼ご飯とする。時々現れる青空が嬉しい。サンドイッチ、おにぎり、みかん等、おいしく頂いた。だぁーれもいない。風の音が聞こえるだけだが、時々人間の声のように聞こえる。不思議な感覚だ。

 大休憩後、菅沼登山口に下山。駐車場着 15:00。
あたしの車だけが残っている。一番最後のようだ。といっても自分では予定通りだ。写真を撮りながらゆっくり楽しみながら登り、降りてきたのだ。一人は気儘にできてエエもんだ。

 昔、誰か登山家が言っていた。山の中で休息をし、素晴らしい景観を眺め、旨い空気を吸い、喜んでいるのは観光客だとさ。
高い山では酸素も少ないのに何故喜ぶのだろうか?知らネー、そんなこたぁー。
登山家は山の中で休息など求めない。ただ、ひたすら登るだけ。しかも、あえて困難なルートを求め、難しくなればなるほど喜びを感じると言っている。
あたしなど全くの観光客の範疇に入るネ。兎にも角にも無事に下山できて感謝、感謝。前回の富士山と違い疲れが全然感じられない。温泉に入ってと考えたが土曜日だし時間的にも混んでると思い自宅直行とした。



ポチットオネガイ

旅行・観光(全般) ブログランキングへ

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。