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傘寿も過ぎ気力・体力不足に悩む日々。旅もスキーも年貢の納め時かも。まだ少し残っている知力・気力・体力を使い何をしょうか?

日光白根山 2014-05-24 (土) 晴れ [山行記録2014年]


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 久し振りの白根山です。五月の連休明けに登る予定でしたが二週間ほど出遅れました。菅沼の登山口の駐車場に着いてオロロキれす。駐車場にアルバイトの管理人がいて、料金1000円を徴収された。いつから有料になったのだろう。有料に出来ると云うことはどこかの私有地でしょう。
管理者の話では収益は登山道の整備に当てられるそうです。

 登山道は古来からの踏み跡が進化してきたものが多く、当然、管理者も不明瞭です。利害関係がある自治体や山小屋などが整備、管理しているのが実態ですが、リスクの管理責任まで問えるのか疑問です。乱暴な話ですが、整備・管理はほどほどに願いたいものです。整備すれば安全で歩くのも楽になり、登山者が押し寄せる。結果、登山道が荒れる。繰り返せば自然崩壊に繋がります。鎖やロープ、梯子なども設置すれば安全というものではありません。却って事故が増える場合もあります。

 最近のエレベストの登山にしてもそうです。シェルパにルート工作までして貰ってるとは呆れますね。日本のガイド登山も同じようなものです。岩稜や凍った雪面でコンティニュアス(ロープで結ばれた状態で同時に、確保無しで行動する)で登っている。パーティの力量にもよりますが非常に危険です。ロープを使ってスタッカットで登るか(下る)、さもなくばロープなしの自己責任とするほうが安全です。ロープに繋がるとなんとなく安心だというのは危険極まりない考えです。電車ごっこで楽しく登りましょうはクワバラ・桑原れす。最近の冬富士ではこの手の滑落事故が多く見受けられます。

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 それにしても雪が多いですねぇ~。登山道が見えません。シラビソの葉がたくさん落ちている場所ではトレースも不明瞭。赤いテープを頼りに登りますが、時々ルートを見失います。時間ロスは痛いですがこれが本来の登山と思えば面白いものです。

 菅沼からは座禅山の山腹を巻くように登るので、斜面のトラバースも出てきます。アイゼンの必要はないですが滑りやすく疲れます。もっともアイゼンは持って来なかったですが。雪の下が空洞になっているところでは、時々雪をズボッと踏み抜きます。反面、段差が雪に隠れて楽だという利点もありますがね。

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 弥陀ケ池に降る手前から右上に登り座禅山の2317m最高地点を目指します。弥陀ケ池は帰りに立ち寄る事にしてショートカットです。トレースは無いですが、前方に白根山の二つのピークが見えてきました。座禅山の山頂は広くて何処が最高点か解りません。噴火口跡は右に降りたところにあるようですが、今回はパス。弥陀ケ池からの眺めより絶景です。広くて気持の良いところです。

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 座禅山と白根山のコルに降りて行きますが、右に降りすぎたのでコルまで上り返しました。独りの場合はルートを間違え易いですね。今日のようにお天気が良いと、緊張感も無く、頭の中もカラッポです。標識からトレースが上に伸びてたので辿ります。冬期はここからの直登は傾斜が強くラッセルが大変です。もう少し右側から回り込むと少し楽です。

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 樹林帯を抜けてガレ場に入ります。本日、初めて登山道が出てきました。冬の情景を頭の中で重ね合わせて登るのは愉しいですね。基本的には夏も冬も同じルートですが、景観が全く違います。吹雪いていると現在地も解り難い。岩稜の形を記憶しておくとルート判断が楽です。眼下に弥陀ケ池も見えます。帰りに寄りましょう。

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 ようやく頂上です。関東以北では最高峰です。さすがに眺めは絶景。圧巻です。山頂は溶岩ドームで形成されているため地形が複雑です。冬季は注意が肝要です。

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 ↑ 眼下に菅沼、雪を冠った山は左が燧ケ岳、右が会津駒ケ岳です。

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 噴火口跡です。降りてみたら面白そうですね。

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 ↑ 眼下に五色沼。いつ見ても神秘的です。前白根山から五色山にかけての稜線も絶景です。

 ↓ 中禅寺湖と男体山です。南面にあたるので雪は付けていません。

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 山頂でのんびりとしていると昔が想い出されます。最初に登ったのは八年前の11月です。その時は富士山も北アルプスも見えました。懐かしいものです。 

http://yamanoroujin.blog.so-net.ne.jp/2006-11-25
http://yamanoroujin.blog.so-net.ne.jp/2006-11-27

 あれから何回登ったのだろうか。雪の季節が多かった。八年前の自分のブログを見て愕然とした。今回のコースタイムとまるで違う。誰かが言っていた。「老いは怖くないが、目標を失うのは怖い。」確か、三浦雄一郎さんですね。あたしも老いは怖くは無いが哀しい。登っていても身体の重さを感じる。昔のようにピョンピョンと飛び跳ねるようには降りられない。

 今回も、山頂で考えた。予定では前白根山、五色山、弥陀ケ池経由で菅沼の駐車場と考えていたが・・・。足が痛いし、前夜の寝不足も効いているし全く覇気が無い。躊躇することも無く、元来た道を引き返すことに決定。「まぁ~、いつもの軟弱さが出ただけでねぇの。」と言われればそれでチョンれす。

 最近は何事も無理しないがモットーです。老いたものですねえ。山頂でボンヤリと景色を見ていると涙が出てきました。老いていく自分が可哀相に感じました。幽体離脱ですね。何故か、客観的に自分を見つめていたようです。

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 景色も堪能したので下山します。北峰と南峰のコルにはまだ雪が多く残っています。雪と言うより汚れた雪渓ですね。遠くに見えるのは至仏山でしょうか。武尊山にしては雪が多すぎます。相変わらず山の名前は苦手です。

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 燧ケ岳を挟み、右が会津駒ケ岳、左が八海山でしょうか?雄大な景観です。下降路は画面の左岩峰の手前コルから右側のルンゼに入ります。冬季でもこの鋭い岩峰が良い目印になります。急なガレ場を下りきると雪が多い樹林帯に入ります。途中、左に行き過ぎ、ズボッ・ズボッと雪を踏み抜き下降します。

 あたしの場合、この辺り積雪期はいつも左に行き過ぎます。左のほうが尾根筋になり傾斜が緩いからです。まぁ~、何処を降りても大差ないですがね。降りていけば座禅山とのコルに出ます。弥陀ケ池に少し近いか遠いかだけです。この辺り、積雪時は毎回ルートを違えますが、何処を登下降しても問題なしということですね。方向音痴の言い訳かもしれません。最近、加齢によるものか、ますます方向音痴がひどくなってきたような気がします。

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 弥陀ケ池に到着です。振り返ると白根山が迫ってきます。今朝、座禅山から眺めた白根山のほうが優雅な感じがします。池はまだ凍結していますが氷は薄そうです。景色はまだ冬と春の境目ですが、風はもう春です。冷たいですが柔らかさを感じます。

 遊歩道の桟道も雪の下なので、池の淵の斜面を辿り高巻きします。池を過ぎた辺りからトレースは沢に向かって下降していましたが、逆に左斜め上に登って行きます。いずれにしても座禅山の山腹を巻けば良いので何処かで夏道のルートに合流します。少し登り気味に斜面を辿ると赤い標識テープがありました。いつの場合も赤のテープは頼もしい味方です。不明瞭ですがトレースもありました。

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 午後になり雪も緩んできました。雪をズボッと踏み抜いたり、スッテンコロリと滑ったりで楽しく下降しましたが、足の負担が多く疲れました。あたしのような老人はアイゼンを付けた方が足の負担も少なく楽だったのかもしれません。

 ようやく登山口に到着。弥陀ケ池からは誰にも会わなかった。今朝、菅沼の駐車場でも10台程の車を見かけただけです。晴天の土曜日にしては登山者が少ないですね。菅沼からのルートは北面になるので雪が多いため敬遠されているのかもしれません。山頂ではそこそこ登山者もいました。日光方面、丸沼方面、菅沼方面からのルートが合流するからでしょう。

 この辺りは木々の新芽も出始めています。もう春です。山の中はまだ冬景色だったので、この暖かい爽やかな風は気持ちが良く、癒されました。朝、7時半に駐車場出発、戻ったのが3時過ぎ・・・。約8時間、山の中を独りでウロウロ。残雪に少々梃子摺ったかも。休み過ぎ、カメラの撮影、前夜の寝不足・・・。色々と理由を考えながら駐車場へ。

可能由于年龄关系。不服老不行。上了年纪很凄凉。不过不要怕上年纪、怕没有什么目标。

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コメント 2

kです

やっぱ日光白根は良いね〉、男体山又会と津駒から八海山まで
さすがカメラアングルはプロの腕、足,腰は古希とは思いませんまだまだ今が青春、(^_-)-☆

by kです (2014-06-01 13:01) 

官兵衛

白根山は手軽に登れ、簡単に高山の雰囲気を味わえます
ロケーションが良いと下手な写真も上手く見えます (^_-)☆パチッ

by 官兵衛 (2014-06-03 09:22) 

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