谷川岳 2014-04-16 (水) 晴れ [山行記録2014年]
今年初めての山行です。スキーシーズンも終わり、次は何をしょうかと思っていました。海外旅行、国内旅行・・・
「とりあえず山でしょう」 が結論です。この時期、春山となれば谷川岳か八ヶ岳でしょう。アクセスも便利だし、老いたジジイでも日帰りできます。谷川岳はロープウエイが利用できるので、よりお手軽に登れます。標高が低いので少し物足らないが、春山ハイキングとしては打って付けです。古希になって初めての記念すべき山登りです。
ロープウエイの駐車場に早く着きすぎたので少し仮眠。始発(8時)のロープウエイで天神平着。平日のせいか、スキーヤーも登山者もパラパラです。天神平スキー場は、まだ雪がタップリですが少し汚れています。リフトも一部しか動いていません。この時期、平日は大赤字でしょうね。
お天気は快晴だが風が少し強い。それでも気持の良い春山を堪能できそうです。本来なら三月末頃が最高なんですが、持ち前の優柔不断の性格で出遅れてしまいました。
柔軟体操をしていざ出発ー8:30。今日のルートは天神平から田尻尾根を乗越し天神尾根を忠実に辿ります。トマの耳、オキの耳が最低目標ですが、できれば一ノ倉岳辺りまで足を延ばしたいものです。日頃の煩わしさ逃れて独りでの山登り。至福の一時です。
ロープウエイ駅から右方向、山腹を登ります。トレースもあり、アイゼン不要かと思いましたが、念のため装着。付ければ足が重くなり疲れるし、付けなければ腐れ雪のためスリップして疲れる。出足からキツイ登りです。
右に白毛門の山が迫ります。登りたい山の一つですが標高差が大きくジジイ向きではありません。谷川岳と標高は同じようなものですが、ロープウエイがないので高度を稼げません。姿、形の良い素晴らしい山ですが、谷川岳の隣であったために訪れる登山者も少なくマイナーで不運な山ですねぇ~。
天神尾根に合流しました。天神尾根は左から回り込むように山頂に突き上げる顕著な尾根です。厳冬季には雪崩の危険があるためスキー場から直接、天神尾根に取り付きますが、この時期は山腹を回り込み田尻尾根を乗越してから天神尾根に合流します。この時期でも山腹の急斜面のトラバースは嫌ですネェ~。雪が割れていれば尚更です。一目散に通過です。
天神尾根の雪稜はなかなかの景観ですが、途中、一箇所だけ悪い所があります。小さな岩場から雪稜に移る所が悪い。スタンス(足場)が無い。アイゼンを穿いていたから問題なかったが、帰りはアイゼン外していたので少し緊張しました。過去、何度かこの時期通過しましたが、悪いと感じたのは初めてです。いつもは、もっと雪が多くて何も感じないのですが。三年前にも通過しましたが・・・あれから三年、加齢に伴うバランス感覚の衰えか ヽ(´o`;)ノ
天神尾根を辿り、熊穴沢避難小屋に到着。例年3月末前後ならポールしか出てないのに今日は屋根も出てます。でも、ポールの上部が積雪4メーターほどですから、積雪2メーター以上は充分あります。屋根に座って大休憩。
避難小屋を後にして尾根を辿ります。春の息吹を感じながら、どんどん高度を稼ぎます。気持の良い尾根歩きです。
オジカ沢ノ頭から左に分岐する爼嵓(まないたぐら)尾根・・・圧巻・絶景です。尾根から南に幕岩尾根が延びています。東面の幕岩は昔から登攀対象になってます。一ノ倉の岩壁と較べれば見怠りしますが、難易度は非常に高く、むしろ危険だと言われていました。岩のもろさと不安定さが原因のようです。以前から、この爼嵓(まないたぐら)尾根の雪稜を歩いて川棚ノ頭まで辿ってみたいと思っていましたが、いまだ実現しません。誰か付き合ってくれる方、いないかなぁ~。
頂上直下になります。天神尾根も広くなり視界が悪いとルートファンティングが難しそうです。雪の亀裂や割れも多くなりました。風も強くなり寒いです。
爼嵓(まないたぐら)尾根の遠くには万太郎山、仙ノ倉山、平標山・・・絶景です。
トマノ耳山頂直下は雪も大きく割れています。春らしい光景ですね。
肩ノ小屋に到着。寒いのでアウターを着込み昼食としました。熱い紅茶ととサンドイッチです。あたしの雪山の定番です。
大休憩後トマノ耳山頂へ。風が強くて、時々ヨロッとしますが、春風ですねェ~。冷たさもたいしたことはない。天気は良いのですが春独特の視界で遠くは霞んでいます。
近くにトマノ耳の山頂が見えます。眼下はマチガ沢です。東南稜が目に付きます。岩陵から雪稜を辿り雪庇に注意してオキノ耳直下の稜線へ・・なぁ~~んてね。大昔が偲ばれます。最近は一の倉沢やマチガ沢への入山は4月末まで規制されているようです。ジジイには関係無い事ですが・・・。オキノ耳の向こうには一の倉岳、茂倉岳が見えます。絶景ですネェ~~。
まだ疲れも大したこと無いのでオキノ耳まで足を延ばしました。雪庇が大きく張り出しているので標識から向こうに出ては危険です。一の倉沢を俯瞰するにはノゾキ辺りまで行かなければなりません。でも足が少し痛くなってきました。久し振りの山登りだし、ジジイがここまで来れたのだから満足としましょう。眼下は北アルプスのような風景色です。スケールは少し小さいですが。この雪稜を見たさにここまで来たとも言えます。
オキノ耳から見たトマノ耳です。左に雪庇が張り出した西黒尾根も見えます。
帰りはトマノ耳を巻いて西黒尾根分岐に来ました。標識が出ているのはこのデカイ標識と山頂の標識だけです。この辺りはホワイトアウト時に方向が全く解らなくなります。それだけに標識も大きくなっています。風が強い場所なので積雪も少なく春山らしい景観です。正面は肩ノ小屋です。ここでアイゼンを外して帰路に就きました。
天神尾根を下りますが山頂直下は尾根と言うより広大な雪原です。お天気が良いのでルートを外すことはないですが、クラックには近寄らないことです。
熊穴沢の避難小屋で大休止。気持の良い場所ですね。
休憩後、尾根を忠実に辿ります。前述した小さな岩場と、急斜面のトラバースはアイゼンを外しているので慎重に通過しました。
天神平のスキー場到着は2時過ぎです。夏時間とそれほど大差ないですね。でも足は相当疲れました。春の雪山ハイキングとしては最高の一日でした。感謝・感謝です。
イイねイイね……春の谷川……羨ましい!
俎嵓もカッコイイ!
by 山子路爺 (2014-04-23 09:21)
雪山は綺麗、春の雪は、こわこわ、でも古希のジジイは大したもんだネ(^_-)-☆お疲れ様、
by kです (2014-04-24 10:26)
山子路爺さん
俎嵓はマイナーですが雪稜は魅力的ですね
Kさん
谷川はロープウエイを利用すると、この時期
ジジイでも楽に登れますよ
by 官兵衛 (2014-04-25 11:57)