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傘寿も過ぎ気力・体力不足に悩む日々。旅もスキーも年貢の納め時かも。まだ少し残っている知力・気力・体力を使い何をしょうか?

谷川岳 2011-04-07 (木) 曇り後晴れ [山行記録2011年]


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 大地震からそろそろ一ヶ月になるが、テレビを見ていると胸が押し潰されそうになる。「頑張れぇ~、負けるなぁ~」とテレビに向かって言ったら逆に泣けてくる。歳のせいか最近涙もろくなってきた。余震も頻繁にありなんとなく落ち着かない日々を過ごしている。義援金以外に自分のできることは無いし、最近自己嫌悪に陥ってしまった。被災された人々は一日一日を懸命に生きている。それに比べてあたしは・・・。逆に勇気をいただいているこの頃だ。長い道のりですが一日も早い復旧、復興を心から願っています。

 気分転換を図るためWさんと春の谷川岳を楽しむことにした。節電のため運休していたロープウェイも先週から運行し始めた。土合口始発は間引き運転のため 8時30分となっている。駐車場でのんびりと身支度し、乗車する。スピードも少し落としているようで空中散歩を長く楽しめた。それにしても往復で2000円は高すぎる。天神平のスキー場は人影もチラホラと寂しい限りだ。出発―9:00。

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 スキー場の右側に見える尾根を目指して登る。直登なので傾斜は強いし尾根の直下は雪庇になっている。朝一番にこの登りはキツイ。例年のごとくトレースは田尻尾根と天神尾根の分岐辺りに出るように付けられていた。眼前にそびえる山頂の眺めは素晴らしい。斜面には大きな亀裂があちらこちらに見受けられる。西黒尾根の雪庇も怖そうだ。ここからは忠実に天神尾根を辿って行くだけだ。雪庇は出ているが広い尾根なので楽しんで歩ける。

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P1030315.jpg 熊穴沢避難小屋到着―10:30。角鋼材が1メーター程出ているだけでこの下に小屋があるとは信じがたい。例年、この時期 は少し屋根が現れているのだが・・・。
風も無く暖かいので大休止。お天気は曇っているが今日一日は持ちそうだ。熱い紅茶より冷たい水がエエ。定番の魚肉ソーセージとアンパンで軽く食事。アミノバイタルも飲んだので元気百倍 (^_-)☆ 

 どうしても必要という訳ではないが、折角持ってきたのでアイゼンを装着する。急に足取りが重くなった。ここからも忠実に尾根を辿るが小さなピークは尾根通しのルートと巻くルートの二つのトレースがある。雪の状態が良いので巻くルートを選ぶが本音はその方が楽だから・・・。トレースを外すとスボットはまり込むので要注意だ。雪面にあちらこちらで大きな亀裂が走っているが、落ちそうで落ちないものだネ。↓

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 ↓ 天神尾根の上部はただっ広くなり傾斜も強い。登れど登れど肩の小屋が見えない。足取りは軽いが暑くて堪らない。登り詰めたところで肩の小屋が見えた。この辺りは西黒尾根との合流地点になり広い雪原となっている。下降時、視界が悪いと方向が解り難い場所だ。

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 ↑ 左手にはオジカ沢の頭から爼嵓(まないたくら)の山稜が迫ってくる。バリエーションとなるがオジカ沢の頭と爼嵓の吊り尾根だけでも歩いてみたい。ザイルも必要だがパートナーがいない。誰か付き合ってくれる人いないかなぁー。もっとも、あたしの登攀技術は最低レベルなのでどちらかというと連れて行って欲しいとなるが・・・ (Θ oΘ ;)

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 ↑ 肩の小屋を通過してトマノ耳山頂へ。Wさんは久しぶりの雪山なので少しバテ気味のようだ。あたしは絶好調で疲れ知らずのルンルン ♪~♪ d(⌒o⌒)b ♪~♪
西黒尾根の分岐でザックをデポし山頂へ。

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P1030357.jpg トマノ耳山頂着―13:00。
山頂からの眺めは久し振りの圧巻・絶景・コメントなぁ~~し。毎年見慣れた景観だが何度観ても素晴らしいものだ。オキノ耳から一ノ倉岳、茂倉岳の稜線が迫ってくる。万太郎山、仙ノ倉山に続く山稜も見飽きない。無風のせいなのか全く音のない静寂な世界が展開している。


 遠くには燧ヶ岳、至仏山、白根山、赤城山、榛名山、近くには大きく武尊山。360 度の展望で大満足。今日は気分転換の山行なので計画通りここまでとする。来年も3月か4月にまた訪れたい。お天気次第だが少し頑張って一ノ倉岳まで足を延ばしてみるのも一興か。

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P1030362.jpg 雪のある山頂はいつ来ても良いもんだ。名残惜しいがザックのデポ地点まで戻り大休憩とする。パン、魚肉ソーセージ等、いつもの貧しい食べ物だ。アイゼン外して下山開始。あたしは山頂直下の急斜面を尻セードで一気に滑り降りる。雪が重くてスピードが出ないが楽チンだ。Wさんは一歩一歩確実且つ慎重に降りている。


 トレースの無い雪面を駆け下りるが雪がクッションになり膝の負担も少ない。青い空の下、春の山の空気を胸一杯吸い込むと純粋な悦びが沸々と湧いてくる。こんな山登りも良いものだぁ~。

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 途中、熊穴沢避難小屋で休憩。小屋と言ってもポールが1メーター程出ているだけ。標識も、看板も何も無い。後、一、二週間も経てば屋根が現れることだろう。緑の季節ももうすぐだ。生命の季節が近づいている。早く緑の匂いを嗅ぎたいなぁー。

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 ↑ スキー場の近くまで戻ってきた。振り返ると谷川岳が聳えていた。左に天神尾根、右に西黒尾根を従え、威風堂々の山容だ。白ガ門も大きく迫ってくる。なかなかの圧巻だ。天神平着―3:20。

 残雪タップリの谷川岳でした。暖かく風もなく、雲は多かったが穏やかな春の一日でした。お陰で大震災のことも一時忘れて心がリセットできた。Wさん、ありがとう。今年は東北の山々を登ってみたい。温泉に泊まって安達太良山なども楽しいかも・・・。僅かだが経済援助となれば良い。

 関越高速道路を走ったがトラックが非常に少ない。観光バスも走ってない。乗用車も少ない。SAもガラガラだ。今の日本の姿を映し出している。あまりに空いているので降りるべきICを行き過ぎてしまった。バカだネェー。

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コメント 4

山子路爺

く~~~!
ウラヤマシイ。
この時期の谷川岳……いいなぁ。
by 山子路爺 (2011-04-13 21:36) 

k です

谷川岳お疲れ様何時も遠くから見る岳、又高倉山、天神平を見て昔を思いだした、二人共元気で又若さでみなぎって居る、映像見てあの尾根を歩いたと思うと身震い俺には真似は出来ない、Wさんも健脚恐れいりました、
今年はまだまだ雪が多い、ルンルンはいいけどベテランでも雪山は気を付けて、俺はジムでスキーのイメージトレーニング、ルンルンで
by k です (2011-04-13 22:19) 

官兵衛

山子路爺さん―
この時期は雪が多いけれど締まっています。
お天気も安定しているし、尾根や稜線を辿る限り
安全です。ただ、雪庇だけは気を付けています。
by 官兵衛 (2011-04-14 10:05) 

官兵衛

K さん―
最近、山登りで息が切れなくなった。
富士山の高所は別ですが・・・。
今回も軽いハイキングという感じでした。
これもジムでの日頃のご指導のお陰です。
by 官兵衛 (2011-04-14 10:10) 

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